現在、外国人が「介護」の業務に従事するには、以下の5つの在留資格・制度の中から考慮することができます。
①介護
「介護福祉士」の国家資格を有する外国人が介護施設等との契約に基づいて介護(又は介護の指導)の業務に従事するための在留資格
②特定技能(介護)
人手不足対応のため、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れるために創設された在留資格(介護を含め、計14分野)
「特定技能」全体についてはこちら
③本邦大学卒業者(特定活動)
日本の大学又は大学院を卒業・修了した外国人(=「本邦大学卒業者」)の就職支援を目的として創設された在留資格
※介護に限らず、日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務を含む幅広い業務に従事可能
④技能実習(介護)
本国への技能移転を目的とした在留資格
⑤EPA介護福祉士(特定活動)
二国間の経済連携の強化を目的とした在留資格
当事務所では、このうち、①介護、②特定技能(介護)、③本邦大学卒業者(特定活動)の在留資格を取り扱っています。
参考 厚生労働省HP:https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000656925.pdf
各種制度の比較
①介護 | ②特定技能(介護) | ③本邦大学卒業者 (特定活動) |
④技能実習 (介護) |
⑤EPA介護福祉士 (特定活動) |
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在留資格 | 介護 | 特定技能1号 | 特定活動 | 技能実習1号/2号/3号 | 特定活動 |
制度の趣旨/概要 | 「介護福祉士」の国家資格を有する外国人が介護施設等との契約に基づいて介護(又は介護指導)業務に従事するための在留資格制度 | 人手不足対応のため一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れるための在留資格制度 | 日本の大学又は大学院を卒業・修了し、かつ、一定の日本語能力を有する外国人の就職支援を目的として創設された制度 日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務を含む幅広い業務に従事可 |
日本から相手国への技能移転(国際貢献)を目的として外国人材を受け入れる制度 | 二国間の経済連携の強化を目的に、EPA(経済連携協定)に基づき、介護福祉士資格取得を目的とする「介護福祉士候補者」を受け入れる制度 対象国:ベトナム、フィリピン、インドネシアのみ |
就労可能期間 |
無期限 |
最長5年間 |
無期限 |
最長5年間 |
介護福祉士資格取得後は永続的に就労可能 ※一定期間内に介護福祉士資格が取得できない場合は帰国となる |
介護職での転職可否 | 可能 | 原則可能 ※都度「変更申請」が必須 |
原則可能 ※都度「変更申請」が必須 別の職種/技人国への 変更も可能 |
不可 | 原則不可 ※資格取得後は例外あり |
家族の帯同 | 可能(家族滞在) |
原則不可 |
可能 | 不可 | 可能 |
備考 |
介護専門の在留資格ではなく、介護職に限らない | あくまで「実習」であって「労働力」ではない | EPAは、介護福祉士候補者のほか看護師候補者も認められています |